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親子の価値観、ライフスタイルの落差が相続を複雑に
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土地持ちの両親は、老後も悠々自適。子どもはみんな立派に独立し、一流企業に勤務。そんな、周囲からすれば羨ましい環境にありながら、相続の発生で家族関係に一気に亀裂が生じてしまう。「そういうことも珍しくないんですよ」と、税理士・公認会計士の鴛海量明先生は言う。
「先祖代々の土地」をどうする

その方は、先祖代々受け継いできた、ある地方のかなり広大な土地に住んでいました。自分が死んだら、長男にそれを相続させたい、というのが希望。自分と同じように土地を引き継いで、管理していってもらいたいわけです。

ところが一方の長男には、その気はさらさらありません。自分は大企業に勤め、都心にマンションも購入しました。今さら田舎に戻って暮らすなど、いくら広い土地があってもまっぴら御免、なのです

私は、双方とお話ししていますが、ずっと平行線。2人が同席すると、けんか腰になるほどでした。

ただし、これはもう「価値観の違い」というしかありません。「受け継いだものを自分の代で途切れさせるのは、忍びない」というお父さんの気持ちも、都会に生活基盤を築き、「先祖代々の土地などにはまったく関心がない」というご長男の立場も、どちらが間違っている、とは言えないものでしょう。
当事者みんなで話す

ただし、このご家庭の場合、まだ残った問題がありました。実はご長男以外に、あと3人息子さんがいたのです。彼らも優秀で、親の脛をかじったりする人たちではなかったのですが、相続については何も話をされていなかったのです。これは問題です。

相続自体は、ある意味、お父さんが「遺言」をしたためれば、それで「終わり」です。不本意ながら土地を相続した長男には、売るという選択もある。

でも、広大な土地を相続したら、結構な額の相続税を現金で納めなければならない可能性があります。土地以外の資産をどう分けるのか、という問題も。そんなこんなで、今度は兄弟たちの間で確執を招くかもしれません。

私の提案は、「とにかく、一度全員集まって、家族会議を開きましょう」というものでした。それで議論百出し、余計に状況が複雑になる可能性がないわけではありません。しかし、経験から言って、問題は早めにまな板の上に出すに越したことがないのです。

というわけで、このご家族に対して具体的な解決策をご提示できるのは、まだ先になりそうです。ただ、こうやって親子で相談に来てくださるのは、実は少数派なのです。次回はこの点について、お話ししてみようと思います。

カテゴリ:遺産分割
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