なだめたり、時にはあおったり。遺産分割協議のテクニック ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

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なだめたり、時にはあおったり。遺産分割協議のテクニック
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「うちは揉めない」と思っていても、いつの間にか争いになるのが、遺産相続。税理士の平井良先生も、そんな数多くの遺産分割協議の現場に立ち会ってきました。争いの様相は家族によってそれぞれながら、そこには「必ず揉める要因」も、経験で体得した「鎮めるためのテクニック」もある、と話します
遺産分割協議をやらない税理士が多いけれど……

税理士にも、いろんなタイプの方がいます。もちろん、得意・不得意もあって、「相続税のことなら任せておけ」という先生もいれば、そうでない人もいます。相続税に詳しくても、遺産分割協議にはノータッチ、という先生もたくさんいます。「財産のリストアップをお手伝いしますから、分割協議はそちらで。まとまりましたら、税金のことは、こちらでよしなに処理いたします」というスタンスですね。

遺産分割協議は相続人同士でするものですが、実際に話をまとめるためには、税金のことまで熟知している税理士が話し合いに参加し、リードするのがベストだ、というのが私の考えです。議論がもつれかかっている場合はなおさら。私が税理士のほかに行政書士の資格を持っているのには、そういう意味合いもあるんですよ。

前回も述べましたけど、相続税の申告には、「被相続人が亡くなった翌日から10ヵ月以内」という期限があり、それを過ぎると、税金を軽減するための特例措置なども使えません。相続人全員が、損してしまう。そうならないように、みんなにとってプラスになるように分割するには、どうしたらいいのか。それを考え、まとめていくのも、我々税理士の務めだと思うのです。
「セコンド」が、争いの火に油を注ぐ

まとめるためには、燃え上がったものを、冷ます必要があります。例えば、「このまま申告期限を過ぎるとどうなるか」を、冷静に考えてもらうわけですね。

中には、協議の場に出てくるのを渋ったり、初めから代理人(弁護士)任せにしようとしたりする相続人の方もいます。そんな時には、「お兄さんが遺産のすべてを欲しがっていますよ」などと、あえて“あおる”こともします。「じゃあ、こちらで全部決めていいですね」と多少強く言ったりもする。そうすると、まず間違いなく本人が出てきてくださいます。最初は多少ギクシャクしようが、まずはご本人に話し合いの場に出てきてもらうことが大事。そのために、いろんな手を使うわけです。

さて、相続において揉める要因は、家族ごとに様々なのですが、共通して話をややこしくする人がいます。「次男の嫁」とか「長女の旦那」とかの、いわば「セコンド」です。中には、「相続に詳しい知人」なんていう人間を連れてくる相続人もいたりします。

こういう人たちは、間違いなく争いを増幅させますから、私は絶対に協議の場には同席させません。当然のように話し合いに加われると思ってきた彼や彼女は、例外なく反発します。しかし、「あなたは相続人ではないでしょう」「ここで私と押し問答していると、旦那さんの立場が悪くなりませんか」と、そこはぴしゃりと言うのです。関係者に対してもそうですが、厳しく言う時は言う。それも協議をまとめる大事なテクニックですね。

私の経験上の話をさせてもらえば、血のつながった相続人などの関係者は、初めはカッカしていても10ヵ月間怒ってはいられない。たいてい、どこかで“鎮火”します。そうならないのは、本当に争いの根が深い場合で、これはもう弁護士さんにお任せするしかありません。でも、代理人同士の話になってしまうと、ますます揉めて時間がかかったうえに、結局、意に沿わない中身で妥協せざるを得なくなることが少なくありません。

だから、遺産分割協議は、なんとか当事者同士で結論を出すべき。繰り返しになりますが、本格的な「争続」を未然に防ぐのが、我々の仕事です。税理士事務所は、相続に不安を覚える人たちの、最初の相談窓口であるべきだと、私は考えています。

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