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相続に反映する「親の心」を考える
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「親の心子知らず」「生みの親より育ての親」――。親子関係の機微をとらえた格言には、事欠きません。そして、相続にも、そうした親子のメンタルな部分が大きな影響を与えることは、言うまでもないでしょう。今回は、税理士の村越雅規先生の、「子を持って知る親の恩」のお話を。
「理解」はできる、大塚家具元会長の気持ち

大塚家具の“お家騒動”が、世間の耳目を集めました。経営方針の是非は別にして、「一代で築いた会社を、娘に勝手に変えてほしくない」という、お父さんの気持ち自体は、分かるような気がします。特にあの世代の経営者には、決して珍しいタイプでもないでしょう。

レベルはまったく違いますけど、亡くなった私の父親も、そんな世代の人間でした。私の父は、農業を営んでいましたが、堂々と「農家魂」と口にするような、職業に対してプライドを持った人だったのです。死ぬ間際まで、病室のベッドに横になりながら、両手を突き出して「農作業」をやっていたんですよ。

さて、子どもは長男の私を筆頭に、男だけ3人の兄弟ですが、農業を継いだのは3男でした。当然といえば当然ですが、そんな3男を、父親はことのほかかわいがり、相続も彼に手厚い内容で行いました。むろん、納得はしましたけど、長男としては、ちょっとだけ複雑な心境になったのも事実です。

「後を継いでもらいたい」という本心

不思議なことに、税理士として独り立ちし、事務所を構えるようになると、子どもに「跡を継いでほしい」という気持ちが、急に膨らんでくるんですね。だから、自分の長男から、「同じ道には進みません」と言われた時には、ショックでした。子どもだから、もちろんかわいいのだけど、ちょっとした憎しみの気持ちが湧き上がってきたのは、自分でも驚きでしたね。

その時の思いを正確に言えば、「自分の存在を否定されたような気分」と言えばいいでしょうか。恐らく、大塚家のお父さんも、そんな気持ちなのではないでしょうか。逆に、私の父親の場合は、「長男、次男には『裏切られた』けれど、3男が自分のやっていることをリスペクトしていてくれた」という点で、救われたのだと思います。自分が同じような立場になって、そんな当時の父親の思いが、初めて分かったような気がするのです。

私には、4人の子どもがいます。今のところ、「跡を継ぐ」と言ってくれる子どもはいません。もし、誰かがその意志を示したら、たぶんその子が一番大事になってしまうのではないでしょうか。

自分の財産を分けるという相続にも、理性を超えた部分がつきまとうもの。私たちは家族関係に介入することはできませんけど、できるだけそうした依頼者の心に寄り添う仕事がしたい、とあらためて感じています。

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