生命保険金は、相続放棄しても受け取れる~相続と生命保険①~ ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

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生命保険金は、相続放棄しても受け取れる~相続と生命保険①~
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生命保険の死亡保険金は、現金や不動産のように、被相続人が生前に持っていた財産ではありません。「被相続人が亡くなったことによってもらえるお金」(支払者は保険会社)で、「みなし相続財産」と呼ばれます。そのため、相続財産として考えた時に、いろいろなメリットや、活用法もあるのです。今回からは、そんな「相続と生命保険」のあれこれについて、この分野に詳しい税理士の新村貢一先生に聞きます。
保険金は、「すぐに」支払われる

例えば、あなたのお父さんが亡くなって、遺産相続になったとします。その瞬間、金融機関にあるお父さんの口座は、いったんすべて「凍結」されてしまいます。一部の相続人が、勝手にお金を引き出したりしないようにするためですね。凍結解除のためには、相続人全員の住民票だの戸籍謄本だの印鑑証明だのを揃えなければなりません。金融機関によって、必要書類が異なったりもします。

そもそも、不動産なども含めて、「遺産をどう分けるか」の遺産分割協議が整わないと、いくら書類を集めても、解除はされません。仮に相続税の申告期限である、「相続が発生してから10ヵ月」経っても協議がまとまらなくても、とりあえず税金は納めなくてはならないんですね。やもすると、「遺産が受け取れないから、納税資金がない」といった笑えない事態が、実際に起こってくるわけです。

でも、“例外”もあります。その一つが、生命保険の死亡保険金。これは、「被保険者が亡くなったら、すぐに受け取れる財産」なんですよ。「誰がいくらもらえるのか」決まっていますから、書類さえ揃えば、原則として申請から5日程度で換金することが可能です。不幸にして、今申し上げたような状況に陥ったとしても、相続人が生命保険の受取人になっていれば、納税資金の心配はないでしょう。もちろん、当座の生活資金に充てることもできます。

保険金は「相続人の財産」

また例えば、亡くなったお父さんが、財産では追いつかない、多額の借金を残していたとします。この場合、相続放棄をしない限り、相続人がその負債を引き継ぎ、返済していかなくてはなりません。なので、泣く泣くその手続きを取りました……。実はこんな場合でも、生命保険の保険金は受け取れるのを、ご存知でしょうか? 

生命保険の保険金は、被相続人が生前に持っていた財産ではないので、民法上の相続財産には該当しません。概念的に言えば、「父親が死んだら、〇〇万円のお金がもらえる」という保険契約が、父親の死によって実行に移された(保険会社によってお金が支払われた)、ということ。保険金は、あくまでも「相続人の財産」なのです。だから、すぐに受け取れるし、相続自体を放棄したとしても、それとは関係なくもらえるわけです。さきほどの例のように、仮に遺産分割協議で揉めていたとしても、もらうのに他の相続人の承認は必要ありません。

一家の大黒柱がいなくなり、財産も残らなかった。これからの生活を、どうしたらいいのか……。そんな悲劇は、死亡保険金が入れば、何とか回避できるでしょう。「相続と生命保険」というと、後述するような「非課税枠」の活用が真っ先に語られるのですが、お話ししてきた、そのそもそもの性格、特徴を理解しておくことも、とても大事だと感じます。

さて、そんなありがたい生命保険の保険金ですが、残念ながら、相続税の課税対象から外れるわけではありません。さきほど、「保険金は、民法上の相続財産ではない」と言いましたが、相続税法上は相続財産とみなして課税されるのです。ちょっとややこしいのですが、これを「みなし相続財産」といい、生命保険の保険金の他に、会社が支払う死亡退職金などがあります。

ただ、みなし相続財産である保険金には、法定相続人一人当たり500万円まで控除が認められていて、相続税はかかりません。そのメリット、活用法については、次回以降でお話ししたいと思います。

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