トラブルになりやすい遺産。それは不動産 ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

遺産相続 「先生 教えて !」 ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

トップページ > 遺産相続 「先生 教えて !」 > トラブルになりやすい遺産。それは不動産

トラブルになりやすい遺産。それは不動産
vol.108img
「親の遺産」には、現金・預金、不動産、有価証券など、さまざまなものがあります。このうち、遺産相続の際に最もトラブルを生みやすいのが、実は不動産。評価額がいくらなのかを算出するのにけっこう骨が折れるうえ、相続人の間での「分け方」をめぐって、ひと悶着起きることが珍しくないのです。こうした「不動産の相続」について、税理士の斎藤英一先生に聞きました。
遺産の5割以上が不動産

相続で遺産分割の対象になる「財産」は、もちろん、預貯金だけではありません。自宅や賃貸アパート、農地などの不動産や有価証券、経営している会社の資産など、生活の状況によって、多種多様なものがあります。では、トータルでみた場合、金額的に最も多いのは何か、ご存知でしょうか?

表を見てください。国税庁調べによる、2011年の相続財産の種類別の金額です。一見して明らかなように、土地がダントツに多く、家屋などと合わせた「不動産」で括ると、50%を超えるんですね。あくまでも「全体」の話ですけれど、あらためて、そのウェートの高さに驚かされます。

ただ、驚いてばかりもいられません。不動産が絡む相続には、いろいろと難しい問題がつきまとうからです。まず、相続税を払わなければならなくなった場合に、納税資金をしっかり確保する必要がある、という課題があります。

相続税は、「金銭一時納付」が原則です。申告期限である、相続が発生した時(被相続人が亡くなった時)から10ヵ月以内に、お金で納めるわけですね。やむをえずそれができない場合は、税を分割で納める「延納」が認められています。ただ、担保の提供など、一定の条件が必要なことに加え、利子税がかかってくることを覚悟しなければなりません。さらに、それでも現金での支払いが困難な時には、「物納」の制度がありますが、要件のハードルが高く、現在ではあまりみられなくなりました。

つまり、「相続税が発生するくらい遺産が多く、しかしそのほとんどは不動産で、現金は僅かです」というようなケースは要注意、ということになります。実際、「広い土地を相続したのはいいけれど、相続税の支払いに窮してしまった」というような話は、決して珍しくないんですよ。

「不平等」の元凶にもなる

さらに考えなければならないのは、「不動産は、遺産分割において、相続人の間でトラブルの原因になりやすい」という事実です。確かに、「現金の奪い合い」も「争続」に発展することが、多々あります。でも、お金は「スッパリ分けやすい」ぶん、話は単純だともいえますよね。しかし、例えば、相続される不動産が複数あった場合は、誰がどの物件をもらうのか、協議して決める必要があります。すべてが等価ということは考えにくいので、揉める可能性が大いにあるでしょう。

そもそも、「その土地をいくらに見積もるのか」も問題です。相続税は、「路線価」(*)をベースに計算されますが、それは実際の取引価格(「実勢価格」)の80%程度に設定されているのです。仮に遺産総額3億円で、路線価を基にした土地の相続税評価額が1億円、相続人は2人の相続だったとします。片方の相続人が土地を相続した場合、遺産分割協議において、その「価値」を1億円のままで考えるのか、それともそれより2~3割ぐらい高い「実際に売れる金額」で計算するのか? それによって、残りの遺産のそれぞれの取り分は、数千万円単位で変わってくることになるのです。

特に問題になりやすいのは、「自宅の土地建物が相続財産の大半を占める」というケースでしょう。さすがに自宅を分けるわけにいかないので、親と同居していた長男が相続。すると、ほとんど遺産が渡らないことになる他の兄弟との間に、大きな「不平等」が生じることになってしまいます。

次回は、そんな事例について紹介してみたいと思います。

*路線価 国税庁が示す、全国の主要な市街地の不特定多数が通行する道路に面する宅地の、1㎡当たりの評価額。

カテゴリ:遺産分割
関連記事
お金の相続は、心の「想続」でもある
「相続とは何か?」と聞けば、「被相続人の財産を、相続人が受け継ぐこと」という答えが返ってくるでしょう。お金が動くだけに、ともすれば、それが「争続」になるわけです。しかし、税理士の山下桂先生は、「相続は、財産といっしょに亡くなった人の思いも引き継ぐ、『想続』であるべきだ」と言います。そう考えるようになったのには、担当したある相続の、苦い経験がありました。
土地の再評価で、20億円の相続税を10億円に!~その4~
「広大地」などで相続財産である土地の評価を見直し、「小規模宅地等の特例」の適用を進めた結果、相続税を大幅に縮小させることができた――というのが、前回まで紹介いただいた事例でした。ただし、それでも相続税は10億円。どうやってそれを捻出したのでしょうか? 今回も、税理士法人チェスターの荒巻善宏先生にうかがいます。
「揉め事ゼロ」の税理士が語る「相続で大事なこと」
「昔に比べて、相続をめぐる争いが増えている」「たとえ遺産が少なくても、揉めるのはざら」――。相続に詳しい税理士は、そう口を揃えます。ところが、税理士の山下桂先生は、「事前対策から関わった相続においては、今まで揉めたことがない」と言います。どこに秘密があるのでしょうか? 今回は、「争続」を避けるために大切なのは何なのか、聞いてみました。
相続が得意な税理士の無料紹介はこちら