姪っ子夫婦との二世帯住宅、「小規模宅地の特例」は使える?(2) ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

トップページ > 遺産相続 「先生 教えて !」 > 姪っ子夫婦との二世帯住宅、「小規模宅地の特例」は使える?(2)

姪っ子夫婦との二世帯住宅、「小規模宅地の特例」は使える?(2)
vol.124img
宅地の評価額を80%まで減額できる「小規模宅地の特例」。はたして、それが適用される『親族』は、どこまでをいうのか? ケースによっては、税理士さんも首をひねるこの問題について、引き続きこの分野に詳しい税理士の高橋安志先生に解説していただきます。
「姪の夫」は「親族」なのか?

前回の続きです。夫に先立たれた子どものいないAさんが、かわいがっている姪夫婦のために自分の土地を提供して、二世帯住宅を建てて住もうと思い立ちました。Aさんは、自分が死んだら、土地を姪に譲ろうと考えています。問題は相続税。「小規模宅地の特例」が使えれば、およそ1億円になるその土地の評価額は2000万円程度まで減額できるため、税金はかかりません。しかし、使えなければ、相続税が発生し、その支払いが困難な状況になってしまう。はたして、この場合、「特例」は使えるでしょうか?――という事例でした。

この場合、キーになるのは、実際にローンを組んで住宅を建て、姪とともに住む「姪の夫」が、Aさんからみて「親族」に当たるのかどうかである、ということも、前回述べましたよね。親族ならば適用されるし、違ったら残念ながらアウト、ということなのです。

では、「親族」の定義は?

では、親族の定義は何なのか? 民法725条に、「次に掲げるものは、親族とする」という定めがあります。

一 六親等内の血族

二 配偶者

三 三親等内の姻族(本人の配偶者の三親等内の血族、本人の三親等内の血族の配偶者)

「血族」とは、その名の通り「血のつながった人」「血縁者」のことです。「親等」については、表(*1)を参照してください。付言しておけば、ここでいうのは法的な血族=法定血族のことなので、「血のつながりのない養子」も血族になります。逆に、生物学的な親子関係があっても、非嫡出子については、父親の認知があって初めて父親との血族関係が認められるんですね。また、「姻族」とは、「妻の両親」のような「配偶者の血族」と、「兄の妻」のような「血族の配偶者」をいいます。

さて、あらためて「姪の夫」はどうでしょう? Aさんからみて、姪は三親等の血族。その夫は、「三親等内の血族の配偶者」にほかなりません。見事、親族にギリギリ「当選」です。小規模宅地の特例は適用可能でした。

調べれば「そうなんだ」という話なのですが、特に「姻族」には注意が必要なんですよ。「おばの姪」はまだしも、その「夫」となると、「親族じゃないだろう」と早合点してしまう人が、税理士や弁護士などの専門家にも、少なくないのです。

繰り返しになりますが、住むのが親族であれば、他の要件を満たす限り、小規模宅地の特例が使えます。そこに不理解があったために、大きな「損害」を被ってしまった、というようなことにならないために、「もしや」と思う人はチェックしてみましょう。

*1 親等

カテゴリ:節税
関連記事
相続における「寄与分」は、どこまで認められるのか?
相続に関連して、「寄与分」という言葉を耳にしたことがあると思います。でも、その中身を問われれば、「さて?」という人が多いのではないでしょうか。いったい、どんな場合に「寄与」が認められるのか、例えば親の介護をしたら、どれくらいもらえるのか? 税理士の高橋正光先生に聞きました。
事業承継であってはならない、被相続人の「油断」
「みんな俺の姿を見ているから」「それなりに手を打ったから」――。相続対策の必要性はなんとなく感じていても、「まあ、うちに限って大丈夫だろう」と考える方は、意外に多いようです。しかし、その思い込みは危険。事業の引き継ぎがかかっているとなれば、なおさらです。前回に引き続き、「スムーズな事業承継」について、公認会計士・税理士の古川勉先生にお話しいただきます。
税理士事務所には、「専門店」も「百貨店」もある
税理士といえば、言わずと知れた税の専門家。ただし、みんながみんな、すべての税目に精通しているとは限りません。むしろ、それぞれに得意分野を持ちつつ、相談に乗っているのが普通。複数のプロがタッグを組む税理士事務所の場合も、その特徴はさまざまです。例えば、法人税に詳しい、相続税に実績がある、といった「専門店型」もあれば、ユーザーニーズに一気通貫で対応しようとする「百貨店型」も。「税の申告を依頼する時には、自分の状況に見合った先生、事務所を選ぶのも大事なことです」と公認会計士・税理士の古川勉先生は話します。
相続が得意な税理士の無料紹介はこちら