遺産をもらいたいのなら、すべきことがあるのでは? ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

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遺産をもらいたいのなら、すべきことがあるのでは?
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親が自分たちの見ず知らずの人に遺産を譲るという遺言書を残していたら、困惑しない子どもはいないでしょう。親としても、争いごとを誘発するような遺言書は、本来なら避けたいはず。にもかかわらず、時々そうした遺言書を目にするのには、様々な背景が考えられますが、税理士の浅野和治先生は、「きちんとした親子関係を構築してこなかった、子どもの側に責任のあることも少なくありません」と指摘します。
どうして「他人」に遺産を?

前回、懇意にしていた近くの「喫茶店のおばちゃん」に、遺産の一部を譲る内容の遺言書を残して亡くなった、高齢男性の話をしました。一部とはいえ、赤の他人に遺産を「奪われた」形の子どもたちは、困惑するやら憤るやら。でも、この男性も子どものことが憎くてたまらなかった、というわけではないと思うんですよ。「おばちゃん」に渡そうと思った金額は遺産の10分の1程度で、残りは子どもたちで分けるように、という相続だったのですから。

では、なぜわざわざ彼女にも遺産を相続させようとしたのでしょう? 人生最後の時に親切に接してくれたことへの感謝の気持ちは、もちろんあったのだと思います。ただ、それだけではないように、私には感じられるんですよ。

これも前回お話ししましたが、彼女は高齢の男性のことを気遣って、時々独り暮らしの部屋の掃除に出向いていたりもしたんですね。そんな彼女のことを、二人の子どもは全く知りませんでした。そこに見えてくるのは、妻を亡くして独り暮らしになった父親の家にさえ、子どもたちはほとんど顔を出していなかった、という親子関係です。

あくまでも推測ですけれど、他人でさえこれだけ自分のことを気にかけてくれるのに、実の子どもは一切面倒をみようとしない。そんな彼らに対する怒り、戒めの気持ちを、遺言書に込めたのではないかと思うのです。あえて付け加えておけば、子どもたちは不満だったでしょうが、ある意味「戒め」ですんでよかったのかもしれませんよ。世の中には、相続人に対して本気で腹を立てた末に、「どこそこの施設に全額寄付する」といった遺言書を残す人もいるのですから。

遺言書の「怖さ」を認識すべき

そんな万が一の事態を避けたいのだったら、相続人にも努力すべきことがあるように思うのです。ひとことで言えば、最低限の「親子の絆」くらいは保っておくことが必要なのでは。たとえば、盆暮れくらいは、親の顔を見に実家に帰る。おせっかいに聞こえるかもしれませんが、特に今の高齢者世代は、そうした「ルーチン」をきちんとやらないのが許せないわけですね。そんな些細なところから、親子関係が崩壊していくこともあるのです。

個人的には、遺産が欲しいのだったら、年老いた親の面倒を見る気持ちを持つべきだと思いますよ。どこまでできるのかは生活の状況などによっても違うと思いますけど、少なくとも、近所のおばちゃんが掃除にきてくれているのも知らないようでは、まずいでしょう。逆の言い方をすれば、親と関わりたくないのだったら、遺産についてはスッパリ諦める覚悟が必要ではないでしょうか。

誤解してならないのは、遺産はそもそも被相続人のもので、誰に譲るのかは基本的にその意志に任されていることです。そういう意味では、相続人にとって、遺言書はとても「怖い」存在でもあるんですよ。それを忘れないでほしいですね。

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