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コンサル料が3000万円! それ必要ですか?
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例えば事業承継ともなれば、「不動産に自社株に……」と金額的にも大きな“物件”が動きます。それだけに、必要に応じて専門家の力も借りながら、適切な対策を講じるべきなのは、前回も述べた通り。ただ、中にはそうした状況につけこんで、法外な対価を要求するような「ビジネス」もあるから、注意が必要です。東京中央税理士法人の田上敏明先生は、こんな事例を紹介してくださいました。
◆「持株会社の設立をお手伝いしますよ」

先生:前回、事業承継のネックになる自社株の値上がりを抑える手段として、持株会社の設立が有効だという話をしました。実は、事業承継を控えた方のところには、銀行などからよくその提案が持ち込まれるんですよ。特に成長率の高い会社の社長に対して、「持株会社をつくりませんか? お手伝いさせていただきます」と。

銀行が勧める典型的なスキームはこうです。まず、事業を継がせたい息子さんが法人を設立します。そして、そこがもともとあった会社の株式を既存株主から買い取って、持株会社化する。こうすれば、買い取った時点で事業承継は完了――。実際に、その手法で持株会社を設立した社長さんを、私は知っています。ちなみに、銀行のメリットは、株式の買い取り資金を融資できることです。

八木:逆に言えば、銀行はその融資をしたいがために、そのような提案をするわけですね。

先生:すでにお話ししたように、本体の事業会社の業績が伸びて株価が上がれば、それで生じた利益にかかる法人税の分だけ、持株会社の株価を引き下げることができます。だから、自社株対策として間違っているわけではありません。ただし、わざわざそんなやり方をしなくても、持株会社をつくることは可能なんですよ。

持株会社化の方法には、①発行済株式の全部を他の株式会社に取得させることにより、既存の会社を親子関係にする「株式交換」、②持株会社を新設する「株式移転」、③会社の事業の全部または一部を既存法人や新設法人に移転する「会社分割」などがあります。銀行提案の②ではなく、③の会社分割ならば、もっと簡単にかつそんなにお金もかからずに、同じ効果が期待できるのです。
◆さらに謎のコンサルティング・フィー

先生:この事例には続きがあって、持株会社設立を具体的に「指南」したのは、銀行が紹介したコンサルタントだったんですね。その料金が、なんと3000万円強。

八木:えっ! それはいったい何のための出費なのでしょう?

先生:まあ、言葉巧みというか、「こんな方法は、税理士も知りませんよ」と(笑)。でも、そのスキームを実行した社長は、大喜びなんですよ。今の利益が出続けると、とんでもないことになってしまうかもしれない株価の上昇が抑えられる。しかも、持株会社が融資を受けたお金は、結局株を売った自分の手元に入ってくるわけですから。

八木:多額の融資には利子がついている。さらに、払う必要のないお金を何千万円も負担させられたのですけれど……。

先生:意図せず手にした「事業資金」が、経営の目測を誤らせるかもしれません。ここでも、「うまい話」には要注意なのです。
カテゴリ:事業承継 生前贈与
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