タワーマンション固定資産税見直しの意味するもの~その2~ ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

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タワーマンション固定資産税見直しの意味するもの~その2~
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2017年税制改正大綱に盛り込まれた、タワーマンションの固定資産税の見直し。階数が高くなるにつれ税率が上がる形への改正ですが、実際には相続税の節税効果が大きく失われることはないというのが、前回のお話でした。ただし、「だからといって、深く考えずに『タワマン節税』に走るのは問題です」とランドマーク税理士法人の清田幸弘先生は、警鐘を鳴らします。
◆心配するのは、相続税だけでいいのか

八木:今回、タワーマンションの固定資産税見直しが打ち出されたのは、単なる「税金対策」によるものではない、というお話でした。では、国の真意はどこにあるとお考えですか?

先生:ズバリ、物件の供給過剰にブレーキをかける意図が働いていると私はみます。「タワーマンションバブル」が崩壊して、それが首都圏の不動産全般に波及するような事態になれば、経済的な混乱が避けられませんからね。

八木:待ってください。ということは、すでにそうした物件を購入している人や、そうしようと考えている人たちも、「バブル崩壊」のリスクを背負っていることになります。

先生:その通りです。前回お話ししたように、高い実勢価格と相続の際の低い評価額とのかい離こそが、「タワマン節税」のキーです。見方を変えると、両者に大きな差があるから、このスキームは成り立っているんですね。でも、その前提が崩れたらどうでしょう? マンションの供給過剰が鮮明になって、実勢価格が値崩れを始めれば、相続税の前に経済的な実損を被ることになります。資産価値は大幅に下落し、賃貸に回そうにも、当初予定していた家賃では借り手がいない……。なんのことはない、マンション投資などせずに普通に相続税を支払ったほうがマシだった、などということにならない保証はありません。

八木:国が「鎮火」に乗り出すくらいですから、十分気をつける必要がありそうですね。

先生:「相続税対策」なのですから、当然のことながら、相続が発生するまで買ったマンションを持ち続ける必要があります。でも、それまで相場が維持されるのか否かは、自分では決められないんですよ。

◆「購入後」のことを考える

八木:先生のところにも、「タワーマンションの購入を考えている」というお客様は、みえますか?

先生:はい。「相続税対策になると聞いたのですが」という方には、「確かに効果はあります。ただし、物件の時価が下がることはないのか、家賃は確定的に入ってくるのかは、しっかり検討する必要があります」という話をします。

「相続税対策としての不動産活用」では、賃貸アパートの建築もよく推奨されますよね。あれもまったく同じで、賃貸物件である以上、部屋がちゃんと埋まって家賃が安定的に入ってくるのが、対策の前提になります。ちなみに、この貸家についても、供給過剰が懸念される状況になっているんですね。そんな環境も反映して、今回の税制改正大綱には盛り込まれませんでしたけど、集合住宅に対する固定資産税の優遇措置についても、見直しの話が出たと聞いています。

八木:正しい相続対策を講じるためには、社会、経済情勢を冷静に眺めてみることも大事になりますね。

カテゴリ:節税
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