メリット大、リスクも大の「広大地」~その1~ ┃ 相続に強い税理士紹介 相続財産センター

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メリット大、リスクも大の「広大地」~その1~
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相続税の納税額に大きな影響を与えるのが、被相続人の持っていた不動産。中でも「広い土地」は、それがいくらで評価されるのかによって、結果に雲泥の差が出ます。その評価額をドラスティックに下げられる「広大地」をご存知でしょうか? ただし、当然どんな土地でもOKというわけにはいきません。ランドマーク税理士法人の清田幸弘先生に解説していただきましょう。
◆面積が広いほど、有利に働く

八木:先生の事務所は、土地の「広大地」評価にも定評がありますね。

先生:全国でもトップクラスの案件を扱っています。ちょっと宣伝みたいになってしまいますけど、この評価はどこの事務所でもできるというものではありません。適用できるかどうかの判断は簡単ではないし、もし広大地として申告し、それを税務署に否認されたりすれば、多額のペナルティーを覚悟しなくてはならないのです。だから、たとえ相続財産に広い土地があっても、初めからその検討をスルーする事務所はたくさんあります。そもそも、広大地を知らない先生も少なくないのが実態でしょう。

八木:初めて相続を迎える一般の人たちにとっては、なおさら縁遠いお話だと思います。「広大地とは何か?」から教えてください。

先生:相続の際、通常の宅地は「路線価(※)×地積(宅地面積)」で評価額を算出します。ところが、広大地の場合は「路線価×宅地補正率×面積」になるんですよ。ポイントは、この「宅地補正率」で、「0.6-0.05×地積/1000平方メートル」と定められていて、これを掛け合わせることによって、評価額が大きく引き下げられるわけです。数式を見ればわかるように、該当する土地の面積が広くなればなるほど、引き下げ額は大きくなっていきます。

◆「マンションか戸建て住宅か」が分岐点

八木:どのくらいの広さから、広大地と認められるのでしょう?

先生:地価の高い3大都市圏で500平方メートル以上、それ以外の地域では1000平方メートル以上と決まっています。ただし、これは「必要条件」。国税庁の見解によれば、広大地が適用されるのは、①その地域における標準的な宅地の地積に比べて、著しく広大な土地で開発行為を行うとした場合に、②公共公益的施設用地の負担が必要と認められる宅地。ただし、③大規模工場用地に該当するものや、④中高層の集合住宅の敷地に適しているものは認められません。

かみ砕きましょうね(笑)。広さの条件はクリアしていても、③工場用地や④中高層の集合住宅、すなわちマンションが建てられるような土地はNG。全体を要約すると、「①周囲に同じような広い土地がなく、開発するとしたらマンション以外=戸建て住宅を建てるしかないところ」に広大地を認めましょう、ということになります。②の「公共公益的施設」というのは、道路と考えてください。戸建てを建てて分譲しようとしたら、敷地内に道路が不可欠です。逆にみれば、その部分は建物を建てることができません。これを「潰れ地」と言います。それが多く発生する土地が、マンションをどんと建てられる場所と同等の評価では不公平だから、評価を下げる。広大地評価の基本的な考え方は、そういうことです。

八木:先生のお話を聞くと、すっきりまとまる感じがするのですが(笑)。

先生:ところが、現場は理屈通りにはいかないんですよ。

※路線価 毎年国税庁が公表する、道路に面する土地の1平方メートル当たりの評価額。

カテゴリ:節税
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